Help me to help myself



 ぐったりと失神した獄寺の上に体重をかけて、汗ですいつく肌に頬を寄せる。その頬を透明の液体が流れた。静かに獄寺の胸にたまっていく。
 やがて涙をぬぐった山本は、乱れて顔にかかる獄寺の髪を漉き、ぷっくらと腫れる唇に優しいキスを落とした。

 獄寺が次に気付いた時、暗い部屋の中にいた。見覚えのない光景に身構えるも、上段の寝息が綱吉だと気付き枕に頭を戻す。
 体の妙な痛みに山本とのセックスを思い出し、彼が自分をここに連れてきたのだと思った。腕枕をして、身に纏っているのは濡らされた服だと気付いた。石けんの香りがするから洗濯した上に乾燥までしやがったかと目を閉じる。嵐のようなセックスだった。十年後の自分といったいどんな事をしているのだと聞いてみたいがとてもじゃないけれど恥ずかしい。熱に浮かされた間のことはどこか夢のようだった。そもそもこの時代に来たことだって夢のようなのだ。
 ――10代目。
 綱吉に出会ってから神の名前の代わりにその代名詞を呼んでしまうのが癖になっていた。
 ――山本。てめーはオレ達がこっちに来ていることもきっと気付いてねーんだろうな。
 自分にまとわりつく山本の香りにくん、と鼻を鳴らし、獄寺は目を閉じた。
 ――さっさとケリをつけて、お前のいる時代に戻ってやるよ。
 この世界には綱吉も剛もいない。
 ――だから山本。お前はこの未来を知らないままでいて。お前の未来はオレ達が変えてやるから。
 獄寺は体の疲れに引きずられるように眠りに落ちた。






つねみさん誕生日おめでとう!!
と言いつつドサマギで一年越しで剛の追悼でした。
つっても、この後ごっくんと山本は甘酸っぱい喧嘩をすんだよなー。あはははははー。繋がらない。がっくし。
ところでこのエロは貴方にご満足いただけたのでしょうか?まだ足りない?次は最早定番のγ獄ですかね?(笑)






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