マンジャーレ!マンジャーレ!マンジャ−レ!



「いただきます」
ミートボールが泳ぐほどのトマトソースとアルデンテの麺、そしてスライスしたベイクド・パンを前に、シャツ一枚になったボンゴレの為にナプキンを渡す。
「何も聞かないの?」
「言いたければどうぞ」
「かわいくなくなったなー」
「ボンゴレは充分かわいいですよ」
きっとこの瞬間も山本さんや獄寺氏やハルさんもこの人を探しているんだろう。噂には聞いていたけれど、ほんとに丸腰で来るんだもんなぁ。がっつく綱吉を眺めながら、綱吉に封を切られたとっておきのワインを味わう。
ドン・ボンゴレの脱走癖。平穏な日々が続くと、綱吉はふらっと前触れもなく姿を消すことがあった。頻繁ではなく、数年に一度の割合で。元家庭教師、現友人(相談役だったり、ヒットマンという関係も残しつつ)のリボーンすら見つけられないことがあるから、まして他人は何をやいわんか。






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