Buon complianno il mio ragazzo! 暗闇の中から呼ばれた。ツナと呼ばれて綱吉は安心して返事をした。 「ええと…ここどこ?」 「え?……若きボンゴレ?」 聞いたことのない低い声に指ごと引き寄せられ、顔の近くにその人が顔を寄せてきた。ふわ、と甘い匂いがした。 「…やれやれ、子供のオレがまたやったんですね」 「大人ランボ?」 今、電気を点けますから、とランボが綱吉から離れて立ち上がった気配がした。 蛍光灯ではなく、天井へと向いた灯りは壁へ反射してふわりと部屋が明るくなった。大きなベッドだけのシンプルな部屋だった。 「ラ、ランボ!?」 改めて綱吉の目前に立つランボは何も着ていなかった。すぐに両手で目を覆うツナにランボがくすっと笑った。 「あぁすみません。オレ寝る時、何も着ないんですよ」 「にしてもさ!!…10年後…じゃないよね?」 背中を向けて床に落ちていたバスローブを羽織るランボは一瞬だけ出会ったことのある20年後ランボのようだった。大人ランボと違う落ち着きと余裕。体が大きいとか逞しくなったとか髪が伸びているとか香水とか声が低いっていう外見の違い以外に醸し出される、なんていうんだろう、動きのひとつひとつが見てはいけないような、見ていると恥ずかしくなるっていうか、ドキドキするっていうか。 振り返りながら流し目で微笑まれて綱吉の顔が赤くなる。 おかしいから、オレ!これ、ランボだから!!うざいランボだから!! 「ええと、ここどこ?」 ランボは改めて綱吉の前に腰を下ろした。今の今まで煩いランボを構っていただけに、目前の20年後の姿と繋がらない。いきなり全裸を見せられて綱吉は言葉がみつからなかった。 「俺の家ですよ。若きボンゴレはお元気そうで何よりです」 「なんか、あのランボと貴方が繋がらないや」 何も言わずに笑うランボに綱吉はふといやなことを思いついた。 |