frustrazione



「…ふ…んんっ…ふぅっ…武、待てって…」
噛まれた箇所から熱が全身に広がって、このまま入れて欲しいほどだけど、獄寺は山本の強情な頭を外した。唾液をなめとるように動く山本の舌を見るだけでまた熱が籠もる。
「今日はオレがしたいから」
山本を押し倒し、獄寺と同じように固くなっている性器の先を舐める。片手で根本から持ち、山本に見せつけるように舌を這わせた。ぐんと堅さと張りを増すことに満足して、ぺろぺろと舐めていく。
「隼人、それ反則…んっ、おまえどうしたの?…んんっ」
山本は自分を見ながらゆっくりほおばる獄寺を見ただけで太ももが跳ねた。涙とは違う欲望で濡れた緑の瞳は濃さを増し、自分の欲望に舌を巻き付けてジュブジュブと卑猥な音をたてている。昼間の毅然とした姿とは真逆だからこそ、余計に煽られる。獄寺は全てなんとかなるじゃんと余裕をふかす山本が自分に咥えられせっぱ詰まった表情を見せることに満足していた。亀頭を、その先のくぼみを、雁の括れた部分を舌先で辿るだけで、体を震わせて、喘ぐ、その姿に煽られた。山本のペニスをしゃぶっているうちに、段々後ろに入れられている気がしてきて、シーツにこすりつけていた自分自身に手を伸ばすと、一度も出していないかのような堅さで反り返っていた。山本の下生えに鼻を擦りつけて男の匂いを嗅ぎながら自慰をする自分に酔い始める。いつのまにかシーツの上にワセリンが転がっている。山本の両手は獄寺の頭を支えているから、ほんとうにいつのまにか。獄寺は山本のペニスを支えていた手を離し、乱暴に中身をすくい取ると自分の後孔へとなすり付けた。最初は一本だったが、ワセリンの滑りを借りてすぐに二本、三本とのみこまれた。
「ふっ…んんっんんっ」
頭を山本に抑えられいいように扱われる。苦しくてもこれこそ望んでいた遣り方だったので、唾液は後から溢れ、アナルはぐずぐずに熔けていく。
「…どうする?飲む?それとも入れる?」
山本の荒い息に、獄寺は唇を舐めながら体を起こした。
舌では足りず、手の甲で見せつけるようにゆっくりと口元を拭う姿に山本のペニスが揺れる。それをゆっくりと掴んで自分の後ろへと導いた。その先で何度か尻を擦る。
「はっ…あぁっ……」
「はやと…はやっく…」
先走りと獄寺の唾液でぬるつくのに焦らす獄寺。膝立ちで体をあますところなくみせつける獄寺に挿入を懇願すると片手を獄寺自身へと導かれる。
「がっつくなよ…んっ…」
そう言いながらも山本に握られ、こすられて膝の力が抜けそうになる。後ろ手に掴む山本自身も更に膨張する。
「どっちががっついてんだよ。ほら」
山本は獄寺の腰を支え、ペニスをわざとゆっくりと擦り上げる。伸ばした指先で根本の嚢を転がすと獄寺は自分を触っていた手を山本の腹へとついた。
「やぁっ…あっ…」
山本のペニスを後孔へと自分で誘う羞恥に獄寺は蜜を零した。
「……っあ、ん、…ふぅっ…んっ……あああっ!!!」
少し入れて様子を見て、ゆっくりと腰を下ろした。濡れた音と想像以上の熱さで内壁を擦られて獄寺は叫ぶのを止められずイった。すかさず山本は射精を続けるペニスから手を離して両手で細腰を掴むと下から突き上げた。
「きっもちいい、よ、隼人ん中」
「やっ…ああっ、ああっ…い、んんっ…」
両手を山本の体につき、山本に揺らされ続けている。達したばかりの体に次から次へと刺激を与えられて、また排物感にたまらなく感じてしまって、獣のように叫んでいた。






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